MTV SCREEN「青い車」特集


MTV:この映画に出たいと思われたきっかけは?

AM:まず台本を読ませていただいて、参加したいなと思ったのがはじめですね。

MTV:ご自分の中で何かひっかかるものがあったのですか?

AM:毎回そうなんですけど、すごく理由があるわけでもなく…なんだろうな。“なんとなく”と言ったら失礼というか、言葉が違う気がするんですけど、“ピンとくる”じゃないけれど、「参加したいな」って。理由というよりも、感覚ですかね。

MTV:原作は読みましたか?

AM:撮影の途中で読んだんですね。現場に入る前に読もうかちょっと悩んだんですけど、とりあえず読まないでやってみようと思って、現場に入って。漫画は車のシーンから始まるじゃないですか。車のシーンの撮影を始める日に、たまたま漫画を読んでみようかなと思って。ちょうど撮影をするタイミングで読んだので、すごいいいタイミングで読んだんですけど、あっという間に終わっちゃって。漫画にはその前の話が書かれていないじゃないですか。お姉ちゃんも出てこないし。まったく違うものだけど、どこかで切ないというか、痛いというか、漫画のいい部分は(映画にも)出てるんじゃないかと思います。

MTV:今回どのように演じようと思われましたか?

AM:現場に入る前に考えて考えて入るタイプではないので。まず現場に入ってみて、わからないところがあったら監督に聞くって感じです。現場の雰囲気とか、相手の役者さんとか、衣装を着てみないとわからないので、そんなに考え込んでは行かないですね。

MTV:“このみ”はどういう子なのかなって思いましたか?

AM:うーん…ただお姉ちゃんの恋人を取っちゃった嫌な妹、っていう感じじゃなく見えればいいなって思っていて。お姉ちゃんのことも好きだし、でもリチオのことも好きになっちゃって…複雑な感じですよね、このみは。

MTV:監督とはその辺については話しましたか?

AM:監督に現場に入って一日目か二日目くらいに、どうしてリチオと関係を持っちゃうのか、どうしてこのみはこういうことを言うのか、ということは聞きました。で、納得して、その後のシーンを撮っていました。

MTV:監督には具体的にどういうことを言われたのですか?

AM:それが…あんまり具体的に憶えてないんですよね(笑)。だけど、その時は納得したんですよ。

MTV:演技についてなんですが、特に気をつけて演じたところは?

AM:今までの役はあまり感情を表に出さない子が多かったので、表情にもそんなに出さない感じだったんですけど、今回は結構出していて。リチオと話しているところでも、ホントにあからさまに顔に出していたりとか。その時思った、そのままでやろうって思ったので、無理に気持ちを出さなくすることもなく、結構自然にやっていましたね。その時に感じたまんま。


MTV:共演者の方々はいかがでしたか?

AM:(姉役の)麻生(久美子)さんはホントにお姉ちゃんみたいな感じで。現場でも、私は人見知りっぽいところがあるんですけど、すごく喋りやすくて。話し掛けてもくれるし、私も自然に話せました。さばさばしてるし、一緒にいて幸せになる感じの人。(リチオ役の)ARATAくんは何も喋らない時間があってもあせらないで、「なんか喋らなきゃ」って感覚にまったくならないので、すごく一緒にいて居心地がいい人ですね。周りの人もそういう人ばかりだったので。

MTV:役者としてのお二人は?

AM:ARATAくんとリチオはまったく違うので、ARATAくんは優しいけどリチオはすごく冷たいところがあったりするじゃないですか。だから…なんだろうなぁ。カメラ前にいる時、私はリチオを見ているじゃないですか。全部の撮影が終わって、スチールの撮影も終わって、メイクも落とした時に、「リチオじゃなくなっちゃうんだ」っていう淋しさが結構あって。ARATAくんがメイクを落としているのを見て、すごくせつなくなったのは憶えてますね。麻生さんは結構そのままな気がするんですね、アケミ役が。カメラ前でも、(カメラが)回っていない時でも、そんなに変わらずに接していましたね。

MTV:現場での印象的な出来事は?

AM:毎日楽しかったので、ホントにつらいことがなくて。いろんな何でもない話をしていて、何が食べられないとか、私が電子辞書買ったばかりだったので、それをみんなに押し売りしていたりだとか(笑)。和気あいあいとした現場でしたね。現場の雰囲気はホントによくて、知っているスタッフさんも3人くらいいたので、安心して現場に行けたし。初めての現場の一日目は不安が大きいんですけど、今回はまったく不安がなくて。知っている人がいたから安心して現場に毎日行って、だんだん他のスタッフさんとも仲良くなって、ホントに毎日楽しく充実していました。

MTV:今回はサウンドトラックに曽我部恵一さんが参加されていますが、出来上がった作品を見てどう思いましたか?

AM:すごくいいな!って思いましたね。途中で歌っている人たちの歌もいいし、最後に流れてくる音楽もいい。出来上がったものを見てから(音楽を)作ったみたいなんです。だからすごく映画に合っていて、気持ちよく耳に入ってきて、映像も気持ちよく目に入ってくる感じはしました。

MTV:映像に漂っている空気感が独特ですよね。

AM:他の映画にはない空気感っていうのがあると思うんですね。今回映画を見た時に現場の良い雰囲気を思い出したので、見た人にも漫画が持っているせつないチクチクした感じと、漫画にはない現場の良い雰囲気もどこかで感じてくれると思うんです。

MTV:原作は95年あたりのストーリーですが、今回は舞台を2000年代に移して、今の若者たちにどういう風に見てほしいと思いますか?

AM:映画だから、人それぞれ感じ方が違っていいと思うんです。どう見てほしいというのはあまりなくて、自由に見てほしいなって、すごく思いますね。どういう映画なんだって決め付けなくてもいいと思うし、もちろん、好きじゃないって言う人も、それはしょうがないと思う。でも好きじゃなかったら、なんで好きじゃないのかとか、ちょっとでも映画のことを考えてくれたらいいなって思いますね。好きだったら何回も見てほしい。

MTV:これから映画を見る人たちに、見所とメッセージをお願いします。

AM:(原作の)漫画に載っていない前の設定とか、お姉ちゃんが出てきたりして…漫画が好きな人にもきっと受け入れてもらえるんじゃないかなって思っています。漫画を知らなくて初めて「青い車」を見る人も、どこかちょっと温かかったり、すごくいい意味でせつない感じがして。音楽がまた、すごく映画と合っているので、映像も音楽も両方楽しんで見てもらえるんじゃないかなと思います。


「青い車」
1日30本の煙草。悲しい嘘。両手いっぱいの花束。そうしてやり過ごす痛み。暇な中古レコード屋で働くリチオは、子供の頃の事故で目許に傷が残ったが、今こうして「生きているのがラッキー」だと思っている。けれど、いつもいいようのないイラ立ちや孤独につきまとわれているように感じ、誰にも本気で興味を持てずにいた。そんな時、恋人のアケミが突然の交通事故で死ぬ。「ずっと幸せならいいな」そう言って寄り添った、記憶の中に閉じ込められた彼女の笑顔は、いつだって優しい。両手いっぱいの花束を抱えてやってきた彼女の妹のこのみ。残された二人は青い車を海へと走らせる。事故の前日にアケミに告げた、リチオとこのみの秘密。こぼれ落ちる涙。 「でも、苦しいよ。チクチクするんだ」。誰が悪いわけでもない。誰のことも傷つけたくない。青い車の窓の外には、海岸線がどこまでも広がっている…。

2004/日本
監督/奥原浩志
キャスト/ARATA、宮山竒あおい、麻生久美子、ほか
配給/ジェネオン・エンタテインメント+スローラーナー
渋谷・シネアミューズほか、全国順次ロードショー

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by yukiloveaoi | 2005-03-02 21:42 | ☆ 青い車 ☆
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